我が家のスタンプーむぅ

我が家にはスタンダードプードルの女の子がいます。名前を『むぅ』といいます。
末の双子の妹たちがどうしても犬を飼いたいといい続けて、両親がそれにおされるようにして飼い始めました。もともと動物が苦手な母は、むぅが我が家に来たその日、頭をかかえ、今にも倒れてしまうのではないかというほど具合の悪そうな顔をしていました。母は犬は怖くて触れないので世話ができないのに、私たちが学校へ行けば否応なしに自分が世話をしなければいけないと不安がっていました。室内で飼うことにしていたので、それにも母は参っていました。綺麗好きの母なので、トイレはしっかりできるだろうかとか、中と外の区別をしっかりつけるようにしつけられるかなど、いろいろと思い悩んでいたようです。

我が家に来て間もない頃、むぅは病院にかからなければならない事態になりました。結果的には大したことはなかったのですが、この時も母はこの世の終わりのような表情で『ペットショップに返そうか…』と言っていました。

我が家のペットと一緒の生活はそんなスタートだったのですが、今現在むぅと一緒に生活しているのは両親と、ひとりの妹のみです。私は結婚して家を出て、もうひとりの妹も職場の関係で家から離れました。

むぅが来て数年たつのですが、私達家族は母の変貌ぶりに驚いております。今では母は顔を舐められても平気、じゃれて飛びつかれても余裕、といった具合になりましたし、『むぅはペットじゃない!私の娘だ!』とまで言うほどの溺愛ぶりです。確かにむぅは可愛らしい顔をしていますし、大人しいです。心配していたトイレも問題なくできるようになりました。失敗することもありますが、何より母が気にしなくなったのには驚きです。『ちょっと惜しかったねー』と言って片付けています。

あの時、むぅを返さなくて良かったねと笑う私たち家族です。